大島紬を手掛ける大島紬美術館で、自分で絹糸の原料となるお蚕さんを、2012年から奄美大島で桑の木を育てるところから始めて、全て自分で手掛けた着物や帯の製作に取り組んでいます。
昭和42年に入社して製造と営業で奄美大島と大阪を行き来する生活ですが、奄美大島に帰る度、奄美大島の良さに気づきます。その中でいつからか原料からすべて奄美大島で出来たら良いな。と思い、先ずは桑の木から育てて。と少しずつ準備をしていきましたが、このコロナ禍で、つい最近までずっと奄美大島に閉じこもっていました。
不幸中の幸いというか、桑の木も育ってお蚕さんを育てる条件も揃って、尚且つ時間もたっぷりある(笑)。なんやかんやで、ようやく作品が出来てきました。
自分が手掛けた着物や帯を見てもらえるだけで嬉しい。どんな着姿になるのか、こんな人に着てもらいたい。気に入ってもらいたい。そんなことを考えながら、色々と四苦八苦、試行錯誤して、ようやく出来た作品なんだから。