着物に染める前の白い反物を白生地と呼びますが、よく見ると、その生地には、紋様が織り込まれています。私は、この「地紋」意匠を考案する図案家として、京都室町「伊と幸」で白生地制作に取り組んでいます。
創業者の絵心から生まれた白生地メーカーですので、歴代の紋図も参考にしながら、今の私たち世代に向けて、新たなデザイン力を備えたいと思っています。
京都市立銅駝美術工芸高等学校の日本画科を経て、美術大学でも日本画を専攻してきましたので、日本画で培った絵筆の力を、ものづくりの中で生かしたいと思っておりました。
別の業種を経験後、現職に就きました。
現在、白生地の紋様考案はもちろんですが、絹織物の美しさを生かした、プロダクト・デザインも手掛けており、仕事の幅がぐっと広がっています。
私の制作した地紋を生かし、無地一色に染めた「色無地お振袖」が、今シーズン、お陰様でヒットしていまして、注目頂けることが、とても嬉しくやり甲斐を感じています!
これまで学んできた日本画の絵筆微妙な線を生かしながら、今の私たち世代の方に向けて、新しいデザインを発信したいと思っています。